音楽がもたらすもの
投稿日:先日、ライブでとあるぼくのオリジナル曲を演奏した。その時、それを聴いたリスナーの方からの感想がとても嬉しくて、ちょっと考えたこともあったので書いておく。 昨年8月6日に開催されるライブがあり、その日のために、自分なりの祈りの曲を作った。もちろん広島原爆忌を意識したものだ。歌詞はなく、ゆったりとしたいくつかのモチーフと、抽象的な即興演奏からなる楽曲。コントラバスの指板と弦の間に木片をはさんでプリペア… Read more
先日、ライブでとあるぼくのオリジナル曲を演奏した。その時、それを聴いたリスナーの方からの感想がとても嬉しくて、ちょっと考えたこともあったので書いておく。 昨年8月6日に開催されるライブがあり、その日のために、自分なりの祈りの曲を作った。もちろん広島原爆忌を意識したものだ。歌詞はなく、ゆったりとしたいくつかのモチーフと、抽象的な即興演奏からなる楽曲。コントラバスの指板と弦の間に木片をはさんでプリペア… Read more
先日、コントラバスを飛行機に預けるためにコンテナに入れる作業を動画に撮ってSNSにアップしたら意外とたくさんの反響があった。ぼくにとってはある意味日常的な作業だし、そんな情報はベーシスト以外には全く役に立たないトリビアルな話だと思っていたから驚いた。少ないかもしれないが必要としている人はいるだろうし、案外ベーシスト以外にも「へぇー!」と思っていただける情報のようなのでブログに書いておこうと思った次… Read more
「しらずしらず / レナード ムロディナウ」 サブタイトルに「あなたの9割を支配する無意識」と書かれているように、ぼくたちの人生は無意識の影響を多大に受けている。心理学の世界でもかつて、ユングやフロイトが無意識について多くの考察を行った。それはとても魅力的で、多方面に影響を与えたが、その手法が内省、行動の観察、夢などを通じたものであったため、漠然とした結果しか得られなかった。簡単に言うと、「科学と… Read more
「歌うネアンデルタール ―音楽と言語から見るヒトの進化/スティーブン ミズン」 近年、「コトバがどのようにしてウタになるのか?」とか「コトバとオトとウタの関係」というようなことが気になっている。すると必然的に、言語の起源、音楽の起源、聴覚と人類の進化、というテーマに行き当たる。 音楽の起源に関して、これまでの主要な説では、音楽は言語の副産物つまりコトバのおまけのような位置づけとされる事が多かった。… Read more
ドラマー アントニオ・サンチェス氏によるドラムスコアがサウンドトラックのほぼ全編を占める映画「バードマンあるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)」を観た。(あわせて話題になってる「セッション」も観ようかどうしようかと迷ったがあっちは疲れそうなのでやめた) サウンドトラックの役割という面で、(単にドラムソロで映画音楽を、と言うだけでない)非常にチャレンジングな映画だと感じたのでその内容を書いておく。 … Read more
「音と文明 ~音の環境学ことはじめ / 大橋 力 著」を読んでうれしい衝撃を受けた。映画「AKIRA」で音楽を担当した「芸能山城組」の主宰者・山城祥二氏とこの著者が同一人物であることにも、不思議な納得を覚える。「遺伝子に約束された音」「言語・音楽と脳」といった興味深いキーワードを切り口に、尺八と西洋楽器、ガムランと西洋のオーケストラ、森と里と街、などの周波数分布比較を例にあげながら、音と生命の関わ… Read more